購入したグラスは自分で持って帰ってくるのが一番ですが、どうしても送ってもらわなければいけない時は、梱包方法のマニュアルとグラスが個包になるようにサイズのごとの箱を送り梱包してもらいます。それでも輸送中乱暴に扱われるためいくつか壊れて届くことがあり、その度に悲しく痛いような気持ちになります。
写真は通常の学校カリキュラム外の子供の教育に無償で取り組むNPOの活動資金を作るためチャリティーオークションにかけるアートワークの提供を依頼され、寄贈したグラス3客。
ミケランジェロ、ローハン、ルリのオリジナルな修復プロジェクト、もしくは、アール・デコのグラスの第二の命、とでも呼びましょうか。
以前は捨てていた壊れグラスを再構築して、亀裂部分は金継ぎの代わりに色とりどりのエナメルの点描で仕上げました。
今週月曜、ミラノのサザビーズでオークションがあり、ハンマープライスは3客セットで 1100ユーロ、現在のレートだと約16万円で落札されました。
売り上げは全額、オーガナイザーのNPOメルクリオ アソシエーションに寄付されます。
もしも割れたままだったら、捨てざるを得なかったグラスのかけらが、二度目の命を得て気に入ってくれた人の手に渡り大切にされるというのは、また収益が慈善事業のために有効に利用されるというのは、売り上げが自分の収入にならなくても嬉しいものです。