2019年3月27日水曜日

アンティーク ルネ・ラリック フルール RENE’ LALIQUE FLEUR


初めて入手したラリックのグラスとデキャンタ。
FLEUR(花の意)という名前のシリーズです。

1932年のリリースでアールデコのラリック的解釈といったところでしょうか。
草木のモチーフを具象的に扱うアールヌボーに比較して、花の具象でありながら拡大することによってまるで抽象に近ずけた印象を受けます。
デキャンタも本体は透明なのが新鮮です。

同じルネ・ラリックの有名なNipponやTokyoシリーズとデキャンタ本体形状は同じでデキャンタ上部の注ぎ口の部分とグラス全体が名前通りの、マーガレット、コスモスとかガーベラなどの菊科の花に似た形状をしています。最も似ているのはガーベラでしょうか?
少し恥ずかしくなるくらいダイレクトにお花を描いていますが、それなりの品格を備えていて、流石ラリックと言いたくなります。
極めて希少なモデルで滅多に売りに出ません。
ストッパーの入れ込み方がすごくいい感じです。



デキャンタはNipponやTokyoと同様デキャンタ上部の注ぎ口の部分が型ガラスです。
一方グラスですが、NipponやTokyoがカップは型吹きガラスで、ベースや脚部のみが型押しガラスなのに比較し、この FLEUR(フルール)はグラス全体が型押しガラスで成形されていて飲み口からそこ裏まで、全体に美しいディテールがちりばめられていて、そしてとても薄手の軽いグラスです。グラス好きはもうワナワナしてしまうほど魅惑的。ああ、 ルネ・ラリックにまでハマってしまったらもうアンティーククリスタルの泥沼から抜け出せなくなってしまいます。。。。


 ルネ・ラリックの品はヨーロッパでの買値が非常に高い割に、日本では比較的安く取引されているようで、値段がつけ難く、この品はとりあえず自分用。しばらく使用感をじっくり楽しもうと思います。




名前の由来
名前の由来はそのものズバリお花なので、最も似ているのガーベラの写真だけ。
©Fir0002/Flagstaffotos


©Sakurai Midori