バカラ 6186-8353のウォーターグラスとワイングラス
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2サイズだけですがサイズリスト |
昨年夏前に仕入れた古いリシュリューのセットと一緒についてきたこのグラス、メーカー名が判らず、しばらくただの「フレンチアンティーク」として出品していました。
バカラ 6186-8353の1903年のカタログページ
オークション説明文には「品格があるので有名メーカのものではないかと思う。」と書きましたが、先日1903年のカタログを見直していて1903年から1916年までカタログに掲載されている6186型8353カットというアイテムと確認しました。なんという見落とし。。。もっと早く気がつくべきでした。
私の専門のはずのバカラの品だったことを見逃していたのです。
マントノン (左)との比較
よく見ると、マントノン と全く同じ形。勿論型番も同じ6186型。
器部分のカットだけが異なります。
1900年代初頭のバカラのカタログは資料を見なくても概ね記憶していると思い込んでいたのは自己過信、と反省。
大変めずらしい品で、正式品番で売られているのを見たことありませんでした。だから気がつかなかったとも言えますが。。。
デザインは現代的でとてもカットが斬新。とても100年前のデザインとは思えません。
印象は1973年から 1990年まで製造されていたLUCULLUS少し似ていますが、LUCULLUSはほぼ格子のカットなのに比べ、このアイテムはまず3段一周等間隔に楕円のカットを施し、その楕円の間に星のようなカットを加えていて、LUCULLUSよりも圧倒的に手の込んだカットです。
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印象が少し似ているバカラLUCULLUS |
8353のような手の込んだカットをしていたら、高価になりすぎるので利潤先行の現代では製造は難しい品とも言えます。
このアイテムも品番だけで呼び名がないので、名前の由来コーナーは割愛です。