マルグリット写真 左からポートワイングラス、ワイングラス、シャンパンクープグラス
マルグリット部分写真
流麗なカットの美しい大変希少なモデルです。
1903年、1907年のバカラのカタログには掲載されていますが1916年のカタログには見つかりません。
製造時期も短く極めて希少なためアールヌーボー調のカットのデコレーションで今まで仕入れたことのなかったアイテムで、カタログページを見て現物を想像していただけでした。
今回グラス3タイプだけの入荷で、あいにく最も大きいウォーターグラスはありませんが、ブログの項目を追加することにします。
1903年カタログページ
マントノン やマレンヌなどにも共通するアールヌーボーの流麗なカットが特徴で極めて魅惑的な品です。
カタログ上の正式製品番号は8738型 9245カットですが、このアイテムは可憐な花のカットのため通称「マルグリット」(マーガレットの意)とも呼ばれているようです。
あくまでも「通称」で、リシュリューやマントノン のように人々がそのように自然に呼ぶようになった名です。
そういう品を見る度に、製品の呼び名を使う人がつける、って凄い事でもあり、素敵なことだなぁ、とも思います。単なる商業製品以上の、物と人との関係が出来上がっていたのだろいうと想像してしまいます。
名前の由来
というわけで、名前の由来といっても生みの親のバカラがつけた名前ではありませんが、マーガレットの画像と図案を掲載しておきます。
マルグリットは女性の名前でもあり、最初に思い出すのは(あくまで私感)何と言ってもミニマルな文体で濃厚な感情を表現することで知られる作家のデュラスもマルグリットという名前です。