今年初頭に入手したアンティーク バカラのリキュールセットが良い雰囲気だったのに味をしめてまた同じ時代の別のタイプを入手してみました。
こちらも古い物独特の非常に良い雰囲気を持ったセットです。
小型カラフ:H190/225mm 81Ø mm 首下容量350ml
トレー: H27mm 332x215mm
グラス: H47.5mm 35ø W50mm 満水容量25ml
同じタイプで丸型トレーに入ったセットが1907年のカタログで品番S.713。1916年のカタログでも非常に良く似た形でS779となります。
またその頃のバカラのポスターにこの角トレーの小型カラフ2本グラス12客セットが載っています。きっとこれも独自の品番があるはずですが、生憎カタログには掲載されていず判らないのでブログではS.713・S779としておきます。
1907年と1916年のカタログページ
20世紀初頭のバカラのポスター
これと全く同じのセットが左下に載っています。
この長方形のトレーの場合は、ボトル2本とグラス12客のセットだったようです。
新設:「映画とグラス」
映画の中のグラスのコーナーです。
さてリキュールグラスの使い方ですがリキュールは西欧では食後に出すもので、リキュールグラスは食事の始めから食卓にはセッティングしません。
食後にトレーに乗せてお酒とグラスを持ってきてサービスするのが普通です。
このシーンは映画「シェルブールの雨傘」(Les Parapluies de Cherbourg)。
フランスのシェルブール で小さな傘屋を営む母子家庭で、娘(カトリーヌ・ドヌーブ)のお金持ちの求婚者を自宅に招いての食事する場面。
食後にお母さんが立ち上がり、居間の脇に置いてあるリキュールセットの入った木箱を開けてグラスを取り出し、娘がお客様に出すというシークエンスです。

フランスではこのくらいのごく庶民的な家庭でも食卓はかなり豪華な感じで興味深いですね。他にもいろいろな映画のシーンの画像を沢山集めていますので「映画とグラス」今後もお楽しみに。
この場面に出ているような木箱入りのリキュールセット、今でもフランスのオークションハウスでは箱ごと売りに出ることが頻繁にあります。一度入手してみたいと思うのですが、梱包転送することを考えると気が重くなり、買えないでいます。。。今後の課題です。