本来はクリスタルのスプーンがついていますが
この品は梱包者にオリジナルの箱と共に捨てられる
と言う極めて遺憾な事件の被害を受けました。
アルクール ミズーリというダブルの名前を持つこのモデルは、私の知っている限り、マスタード入れ、ジャム入れなどだけに与えられている名前の様です。
(間違っていたらご指摘ください。)
アルクールは言わずと知れたバカラを代表するフラットカットのテーブルサービスから来ていると言って良いでしょう。
もう一つの名前ミズーリの由来は?
ミズーリはアメリカの第21目の州。
ミズーリ州名はミズーリ川から来ていいます。ここではミズーリ州だけに限らず、ミズーリ川流域から来ているのだと推測します。
バカラ製品のネーミングに何故いきなりアメリカの地名がついているのかと言うと、実はこの地域フランスとの縁が深いのです。
ミズーリ川流域はヨーロッパ人がアメリカ大陸に渡る前からインディアンが居住していて、河川沿いの考古学調査によれば7000年以上にわたって継続して人類が住んでいたことが示されているそうです。
ミズーリの名ははスー族インディアンの部族名だったとか。彼らはマイアミ・イリノイ語で「丸木船を持つ人々」を意味「ウィミスーリタ(ouemessourita あるいは wimihsoorita)」と呼ばれているのだそうです。イリニ族はこの地域でヨーロッパ人が初めて遭遇したインディアンで、ヨーロッパ人からミズーリと呼ばれることになりました。
ミズーリ川流域は広範囲にわたり16世紀からフランス領ルイジアナを中心にヌーベルフランス(新フランス)と呼ばれフランス王国が北アメリカに入植を行った地域。
まだ西部の詳細がありません。
かなりの広範囲です。
18世紀初頭には、フランス領ルイジアナは今日のアメリカ合衆国中西部のほとんどを含んでましたが、イギリスからの入植者の人口はヌーベルフランスの十倍以上で、イギリス軍に攻め込まれ陥落します。1763年に調印されたパリ条約では、フランスの北アメリカからの撤退が決まった。カナダとミシシッピ川以東の領土はイギリスに譲渡され、ニューオーリンズとミシシッピ川以西の領土はスペインに渡されました。
フランスによるルイジアナの植民地化は、今日でも重要な意味を持つ文化的遺産を残し、多くの市や村の名前もフランス語起源となっています。例えば、セントルイス、デトロイト、バトンルージュ、ニューオーリンズ、モービルなど。
「ルイジアナ」という地名はフランス国王ルイ14世に因んで付けられています。
ヌーベルフランスが1663年にフランス植民地として改革された後、
同地で使われたルイ14世の国璽
2020年国勢調査では州内で申告された祖先による構成比はドイツ系が27.4%、アイルランド系14.8%、イギリス系10.2%、フランス系はたったの3.7%だそうです。
ミズーリ州民の大多数は英語を話し、5.1パーセントは家庭で英語以外の言語を話している。セントルイスとカンザスシティ大都市圏では小さなラテン系社会でスペイン語が話されていますが、現在でも「ミズーリ・フランス語」と呼ばれるフランス語の方言があり、絶滅に近いとされている。この方言の話者は自らをクレオールと名乗り、17世紀後半からイリノイ・カントリーと呼ばれた地域に入植したフランス人開拓者の子孫。カナダやルイジアナのフランス語話者とは孤立して発展し、カナダ・フランス語やルイジアナ・クレオール・フランス語とは異なる特徴あるものになった。かつては地域で広く話されていたが、現在は数少ない年長者が話すのみで、絶滅が近くなっている、との事。
ちなみに、アルクールの名がつかない「ミズーリ」という名前だけのついたグラスもあります。他人の著作権を侵害しない写真がないので掲載できませんが、フラットカットのモデルです。





