2015年9月29日火曜日

年代別バカラマーク BACCARAT FACTORY MARKS CHRONOLOGICAL

2026年4月13日更新

このブログを見て下さる様な方々には既知の内容だと思います。今更書く必要もないかかと後回しにしていましたが、やはりバカラに関するブログには必要不可欠と 年代別バカラマークについて纏めてみました。

バカラの商標は1860年10月29日にパリ商業裁判所に登録されました。(出典:バカラ公式サイト 日本ですと商標は法務局に登録しますが、少なくとも当時のフランスは商業裁判所に登録していた様です。)






最も古いマークはシルクスクリーンで刷られたエナメル(塗料)のマークが、1865年以降一部の製品に施されていました。

私は現物を見たことがないのですが、画像はこのブログの読者の方に提供いただいた写真です。

19世紀末か20世紀初頭の品と思われる花瓶の底裏に施されているマーク。マーク直径で18ミリとやや大きめ。画像が小さいので見えなくなっていますが、円は二重線。「光を当てないと見えない薄さで、もしかしたら、刻印の塗料が剥がれた跡なのではないか」との事。




1862 - 1936年の間はこのような紙のシールが貼られていました。現在マークのない物はこのシールが貼られていたと解釈されています。






1875年以降、モールディングの製品に限りbaccarat dèposè という文字が入ります。dèposèは「登録済み」という意味です。

商標が登録されているという意味とも解釈出来ますし、イタリア語だとこの言い方(dèposè =depositato)は個々のモデルの意匠が登録されているという意味で使われることも多くdeposèが何を指すのかにより意味が変わってきます。長い間断定出来ないでいたのですが、1894年のバカラの請求書用紙 のバカラマークの円の外側に"MARQUE DE FABRIQUE DE'POSE'(登録メーカーマーク)と書かれているのを見つけたので「登録商標」という解釈が正しいことになります。今で言う®という意味ですね。
但、昔のカタログページ等にはmodele dèposè (意匠登録モデル)と書かれているのも頻繁に見かけます。



1920 - 30年代香水瓶に限ってこのようなマークが入っていました。
FABRIQUE EN FRANCE(MADE IN FRANCE)という文字が円の外側に入ります。







1862 - 1936年の間でも比較的新しい物にはこういうシールもあります。








1936年 - 1969年は紙シールと同じ意匠のエッチングが入ります。
エッチングのテクニックはアシッドエッチング。
。。とバカラ公式サイトにはあります。

更に個人的な観察で詳細を書くならばこのアシッドエッチングのマークにもいくつか種類があります。左は初期1930年代頃のもの。



こちらは後期1960年代のもの(推定)と思われます。
1970年代以降のマークに似て来ています。



1970 - 1989年は現行品と同じモダンなマークが入ります。エッチングのテクニックとしては、アシッドエッチングのモデルを従業員の健康のため一掃した後のマークですし、ステンシル風のデザインですので、サンドブラストと 思われます。

日本ではこのマークは1990年からだと信じている人が多いようですが、それは誤りで、1970年からとバカラ社創立250年記念展覧会のカタログに記載されている確実で信頼できる情報です。



1990年 - 現在 モダンなマークは1970年からの物と同様で、さらにBaccaratというロゴがはいります。
レーザーによるエッチングになります。

私感ではブランド名をこんなに目立たせるのはあまり良い趣味ではないと思うのですが、ブランド志向のエスカレーションする時代の流れに逆らえなかったでしょうか。
だから、と、勿論それだけではないですが、やはりアンティーク、ヴィンテージ品が好きです。