2015年10月7日水曜日

アンティークバカラ ミティリヌ BACCARAT MYTILINE

2017年8月31日更新

©Galleria Kajorica

おそらくアールデコ後期のデザインではないかと思われます。
ミケランジェロのエッチングをアールデコスタイルにした様なデコレーションと、独特のスクエアーっぽいプロフィール。アルジャンティーナに似ていると言えなくもないですね。とても個性的なだけでなく、使い易いグラスです。
でも希少なグラスでなかなか売りに出ません。
 ミティリーヌの方が滑らかな響きですが発音としては ミティリヌの方正しいでしょう。





名前の由来
ギリシャのエーゲ海北部のレスボス島の南東部町の名前。 ミティリヌ はフランス語読みで英語読みギリシャ語読みではミュティレネギリシャ 正教会府主教座が置かれている町です。

紀元前10世紀くらいから人が住んでいた世界でも最も古い町の一つといわれています。紀元前6世紀末から紀元前4世紀中盤までは世界最古の鋳造貨幣エレクトロン貨の鋳造で有名。

ギリシャ七賢人のひとりピッタコスの出身地でもあり、また紀元前337年から紀元前335年の2年間、アリストテレスが、後にマケドニア王国の大英雄アレクサンダー大王として歴史に名前を残す若年のアレクサンドロス3世の家庭教師となる前に、友人で弟子でもあるテオプラストスとともにミュティレネに住んでいたこともあると伝わっています。

町の名前はギリシャ神話にちなんでつけられたらしいのですが、何に因んだかは諸説あり歴史学者の間でも一つに断定出来ていないようです。

ミュティレネで製造されていた世界最古の鋳造貨幣エレクトロン貨
©Classical Numismatic Group, Inc. http://www.cngcoins.com



ギリシャ七賢人のひとりミュティレネ出身のピッタコス(b.c.650-bc.570頃)
有力な貴族の出身にもかかわらず民主的な識見の持主だったといいます。


プラトンの弟子で、ソクラテス、プラトンとともに西洋最大の哲学者の一人とされるアリストテレス
(b.c.384ーb.c.322) 
そのアリストテレスの講義を受ける若年のアレクサンドロス三世。後のアレクサンダー大王

またレスボス島といえば、ギリシャ神話オルフェウス(オルペウス)の中でマイナスに殺され八つ裂きにされたオルフェウスの頭が、歌を歌いながら河を流れ下り海に出ての竪琴と共に流れ着く先ががレスボス島です。島人はオルペウスの死を深く悼み、墓を築いて詩人を葬り、レスボス島はオルペウスの加護によって多くの文人を輩出することになった、と言われています。
妖精に見つけられるオルフェウスの頭 部
John William Waterhouse画 (1900)



最後にやっぱりお城。やはりバカラの製品名はお城に因んだ名前が多いのでしょうか???


ミュティレネのお城 紀元六世紀に建設されたもの Photo©Katsiaryna Naliuka