2017年4月13日木曜日

アンティーク サン ルイ トミー SAINT LOUIS TOMMY

2017年7月14日更新


トミー(Tommy) は1928年リリースで、現在も製造されているサンルイを代表するモデルのひとつです。無色透明の他幅広いカラーバリエションがあります。

非常に手間のかかる美しいなカットで、とてもに装飾的でありながら飽きのこないタイムレスな魅力があります。でも高額でなかなか手のでない逸品でもあります。

今回は赤いシャンパンフルート グラスのみ入手しました。

口径52mm   高さ188mm ベース径66mm

1930年のサンルイのカタログから




似ているけど違うもの I

現行品とアンティーク品の比較です。

シャンパンフルート グラスの現行品は205mmですが、調べたところマークがないほど古いものは概ね188mm前後のようです。いつ頃サイズが変わったのかはわかりません。
その他の大きな違いとして、現行品はカップ下部のダイヤモンドカットの下に色ガラスの被せを残していますが、アンティーク品はカットで色を残さず透明となっています。
左アンティークフルートグラス 右現行品 写真はサンルイ公式サイトから


1948年のサンルイのカタログ
右側がトミーダイヤモンドカットの下に色ガラスの被せは残っていません。




似ているけど違うもの  II

本物と偽物(類似後追い品)との比較です。



左が本物、右がロレーヌ地方のクリスタル会社の追随品です。これはロレーヌ地方のクリスタルと言って売られていて、サンルイのトミーと偽って売られていたわけではありませんが、明らかに似せる意図で作られているので、ご紹介しておきます。

違いはまずプロポーション。サンルイの品はスマートです。
カットはダイヤモンドカット部に色被せを残しています。また、カットも粗めです。
カットから脚に繋がる部分も意匠が異なります。


似ているけど違うもの  III

Cristal de Paris というメーカーの類似品です。

カップ部は酷似していますが、脚の部分のデザインが異なります。

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似ているけど違うもの  III

ベース部にカットがないこと以外酷似している偽物です。




新設:「映画とグラス」
映画の中のグラスのコーナーです。



スペイン人鬼才映画監督ルイス・ブニュエルの( Luis Buñuel「昼顔」(Belle de jour )ブルジョワの医師の美しい若妻のセヴリーヌ(カトリーヌ・ドヌーブ)が、銃で撃たれて負傷した夫に砂糖水を飲ませるシーン。無色透明のトミーのようです。



映画監督によってはほとんど食事シーンのない監督もいますが、ルイス・ブニュエルは、メキシコ時代の映画も含めゴージャスにクリスタルの並んだテーブルセッティングのシーンが多く、そのうちまたまとめてブログの記事にしたいと思っています。


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名前の由来
トミーTommy は英語フランス語の名前トーマスThomas、イタリア名Tommaso の略称、愛称ですが、他にイギリス兵のことを指すこともあります。
このグラスが一体どのトミーから名を受けたのかは知る由もありません。

こじつけになってしまいますがトミーTommyと言えばキップリング の詩がありますね。
Tommyという詩はイギリス兵のプライベートの外出時の情景を描いたものです。
英和両方でで全文掲載しているサイトがあるのでご紹介します。
https://blogs.yahoo.co.jp/fminorop34/51500271.html



イギリス兵(Tommy) Alphonse de Neuville画


キップリング  ポートレート

詩人のジョゼフ・ラドヤード・キップリング (Joseph Rudyard Kipling, 1865年12月30日 - 1936年1月18日)は『ジャングル・ブック』などで知られ児童向け作品は古典として愛され続けている小説家で、2016年に映画化されています。
一連の作品は「多彩で光り輝く物語の贈り物」と言われていて、1907年にノーベル文学賞を、41歳の史上最年少で、イギリス人としては最初に受賞しています。


左:ジャングルブック I 初版表紙  右:ジャングルブックII 表紙


MowgliによるジャングルブックII


でも、キップリング の詩なら、「If (もし)」という詩のほうが個人的には好きです。
リンクはこちら。